南アフリカのワイン造りの歴史は古く、1659年にケープタウンの創設者ヤン・ファン・リーベック氏により、はじめてワインが造られました。当時、ヨーロッパから喜望峰を回りインド洋を目指す帆船ではビタミン不足からくる壊血病が大きな問題となっていました。そこでその問題を解決するために、リーベック氏はビタミンCが多く含まれるワイン造りに着手したのが南アフリカにおけるワイン造り始まりです。
その後、1669年からはヨーロッパにも輸出され、18世紀から19世紀にかけてヨーロッパの宮廷で愛飲されるようになりましたが、19世紀末には、イギリスにおける酒税法やフィロキセラの被害により壊滅的打撃を受けました。そして、アパルトヘイト政策により世界中から経済制裁を受け、ワイン造りは1950年代まで低迷期を迎えます。
その様な状況の中、シモンシッヒでは、1953年にフラン・マラン氏がぶどう栽培を開始し、1968年に最初自社ブランドワインがボトリングされます。
当時日常用低価格の白ワインが中心だった南アフリカにおいて、シモンシッヒはクオリティを重視した高級路線を追求します。1971年に南アフリカで初めての本格的赤ワイン、ピノタージュをリリースを皮切りに、ブルゴーニュのクローンを使ったシャルドネ、南アフリカで初めてシャンパン方式を導入したスパークリングワインを次々にリリース、今日の南アフリカワインの基礎を造ります。
国際的にも高く評価されているシモンシッヒのワインは、生産量の約半分が、20カ国を超える国々に輸出されています。