2003ヴィンテージについて・・・原文/ミシェル・グロ氏
2003年は、次のような理由から、特別なヴィンテージだといえる。
- ブドウが非常に早熟だったこと。−
私たちのドメーヌでは8月30日に収穫を始めた。
因みに 1947年以来こんな事は無かった。
- 糖度がとても高く、補糖をする必要が皆無だったこと。
- 稀に見るほど素晴らしく健全な状態でブドウが収穫されたこと。
この完璧すぎるともいえる背景の中にたった一つ影を落とすものと言えば、キュベによって酸が足りないものがあったことである。これらのキュベには仕込みの時点で修正を施した。
発酵後の最初の何ヶ月間は、この「地中海的な」気候がピノ・ノワールのアロマの性質を変えてしまわなかったかどうか知るのが非常に待ち遠しかった。
今日、私たちは、このヴィンテージのワインに大いに満足している。各アプラシオンは原産地を忠実に表現し、フレッシュな果実の美しい芳香を放ち、色は深く、豊かな構造が時間に挑戦し得る、良い熟成を期待させるワインである。