Wine List 【 ge-01 】


クヴェヴリ ワイン セラー
ムツヴァネ 2016 クヴェヴリ・ワイン

Qvevri Wine Cellar
Mtsvane 2016 Qvevri Wine


産地 : ジョージア(グルジア)、カヘティ地方
生産者:  クヴェヴリ・ワイン・セラー
醸造家 : イヴァネ・ ナレクリシヴィリ氏
品種: ムツヴァネ100%
栽培総面積: 1.5ha
単位収穫量: 40hl/ha
樹齢: 20年
醸造: 圧搾後、天然酵母で果皮・果肉・種と共にクヴェヴリ醗酵。パンチングダウン24回/日(MLFあり)  熟成はクヴェヴリにてブドウの固形物と共に3-4カ月熟成。別のクヴェリにワインだけを移し6カ月熟成。ボトリング前に必要に応じて少量のSo2を添加。
容量: 750ml
生産本数: 3,000本
アルコール度: 13%
タイプ: アンバーワイン(オレンジワイン)、辛口
評価 : (2016)ジョージア・インターナショナル・アワード The Best of The show(最優秀ワイン)、クヴェヴリ白ワイン最優秀賞、金賞
 

クヴェヴリにて醗酵・熟成させたジョージア固有品種、ムツヴァネ。
完熟した柑橘類の華やかなアロマとエレガントなスパイス感。何層にも重なるミネラルは絶品です。

 

*オレンジ・ワイン:
白ブドウを赤ワインの醸造法(果皮や種を一緒に漬け込み醗酵し醸す方法)を用いて醸造することで、白ワインでもロゼワインでもない、濃い色調やタンニン成分(渋みや強い口当たり)、独特の風味を持つワインスタイルです。
ジョージアではクヴェヴリ仕込みのオレンジ・ワインをアンバー・ワイン(琥珀色のワイン)と呼んでいます。
近年のオレンジワインブームの生みの親で火付け役となったのは、クヴェヴリ仕込みのワインに深い感銘を受けたフリウリの造り手(イタリア、オスラヴィア地方)、ヨスコ・グラブネル氏です。ジョージアを訪れたグラブネル氏は同じ手法でワインを造りたいと、ジョージアからクヴェヴリを購入し、イタリアでワインを醸造しました。現在ではイタリアやフランス、オーストラリアなど、様々な国でオレンジ・ワイン造りに取り組む生産者が増え、注目が高まっています。

クヴェヴリ・ワイン・セラーズで醸造されるワインは全て、ユネスコ世界遺産(2013年)に登録された伝統的なクヴェヴリ醸造によるワインです。
カヘティ地区のクヴェヴリ醸造では一般的に、チャチャ(果皮・果肉・種や茎)と一緒に浸漬させた白ブドウを、クヴェヴリの中で3-6カ月醗酵・熟成させて瓶詰します。クヴェヴリ・ワイン・セラーズでも同じくチャチャと漬け込み醗酵を行いますが、醗酵中は寝る間も惜しんで作業が続けられます。
【収穫後】
1. ブドウは除梗して圧搾、チャチャごと地中に埋められたクヴェヴリへ投下
2. 天然酵母のみを用いて自然醗酵(酵母・酵素無添加)-約10日間(23-27度)
  └醗酵温度は土の中にクヴェヴリが埋められている為、温度管理は地中の温度にゆだねられる
3. 醗酵中は最初の7日目までは24時間体制で、醗酵時に生じる炭酸ガスによって浮遊してきた果皮をパンチングダウン(特注の櫂でクヴェヴリ上部に浮き上がってきた固形物を突き、ブドウジュースの中に押し沈める作業)を約1時間に1回のペースで実施。8日目以降はワインの状態によって、回数を減らします。
  └果皮は常に湿った状態に保つことが出来る⇒酸化防止
  └醗酵時に生じる二酸化炭素は放出され、酵母菌を活性化させる
  └温度が上がるため、ワインが極度に酸化したり、醗酵が止まることを回避
4. 醗酵後は蓋をし、そのまま4-5カ月漬け込む
  └マセレーションによりクヴェヴリ独自の第二のアロマや風味、骨格が形成
  └チャチャが自然のフィルターの役目を果たし、風味を落とすことなくクリアなワインが生まれる
  └多くの二酸化硫黄を入れずとも酸化防止剤の役割を果たし、ワインの安定化を自然な形で保つことが出来る
5. チャチャ以外の上澄みワインのみ新しいクヴェヴリへ移し、約10mg/Lの二酸化硫黄を添加し、密封後さらに6カ月熟成
(醗酵時にフェノールストラクチャーの分析、化学分析、更には刺激や感覚分析を行い、熟成期間をヴィンテージごと、品種ごとに決定していく)
6. 熟成の後、ボトリング
 

 

 


2017年ジョージア・インターナショナル・ワイン・アワードの
授賞式にてティム・アトキン(MW)氏と

クヴェヴリ・ワイン・セラーズは醸造家であるイヴァネ・ ナレクリシヴィリ氏によって、2015年に創設され、8000年前から伝わるジョージアの伝統的なワイン製法を今に伝えます。ナレクリシヴィリ家は、ソビエト統治時代から3世代に亘りワイン造りに携わってきた生粋のワイン職人一家です。クヴェヴリ・ワイン・セラーズの前身である家族経営のワイナリーを運営すると同時に、ナレクリシヴィリ氏自身は醸造家として複数のジョージアワイナリーで経験を積み、成功を収めてきた努力家で苦労人でもあります。そして万を持して挑んだ自らのワインブランド「クヴェヴリ・ワイン・セラーズ」を設立しました。
ナレクリシヴィリ氏は伝統的なワイン造りだけでなく近代醸造も学んだ、ジョージアを代表する醸造家です。ジョージアの伝統製法「クヴェヴリ仕込みのワイン」を踏襲しながらも、イタリアのエノシス・ドクター・ドナート・ラナッティ研究所で近代的な醸造技術を学びました。新旧両方の視点を兼ね備えた知識と経験から、伝統的なジョージアの『クヴェヴリ醸造』によるオレンジワイン(=アンバーワイン)を、正確かつ健全に、そして驚くまでにクリーンで上質なワインに仕上げています。

2017年6月には、初ヴィンテージの2016年産ムツヴァネが、その年に行われたエキスポ・ジョージアのワインの祭典「ジョージア・インターナショナル・ワイン・アワード」において最優秀ジョージアワイン賞を受賞。その年の栄冠に輝きました。審査員長のティム・アトキン(MW)氏や審査委員として参加していた大橋健一(MW)氏も、完全にノーマークであったといいます。そしてこの年の「ジョージア・インターナショナル・ワイン・アワード」では数多くの賞を受賞。何度も表彰状を受け取りに壇上に呼ばれるナレクリシヴィリ氏には多くの拍手が寄せられ、会場は喝采に包まれていました。


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