マルク・グラフ・フォン・バーデンでは、ブドウの成熟を最高の状態にして凝縮感を高めるために全てのブドウの房を早い段階で半分に切ってしまう、という驚くべき作業を行っています。収量は下がりますが、品質のためにはこうした大胆な作業も厭いません。
「あくまでワイン造りに徹しますが、ワインメーカーという言葉は私たちにはしっくりときません。ワインは作るものではないからです。
ドイツは大量に物を作る事が多く、考え方が工業的な生産者も多いです。ボトリング工場がドイツに多いのもその理由の1つです。マルクグラフ・フォン・バーデンはあくまで一造り手であり、小さい規模で、手摘みで丁寧に収穫、畑・ブドウありきの考え方は、手を加え過ぎず、バーデンのブドウをそのまま表現する事を哲学としています。」
黄金の村を一望する丘の上の城!黄金の村ドゥルバッハを一望する事ができる高い丘に、その城はあります。
城(兼、醸造所)を頂にして目の前に広がる畑。丹念にた手入れをしたブドウを最高の状態で醸造できるのは、畑が醸造所から至近距離という強みによる!
バーデン家の紋章をあしらったラベルには、それだけで長い歴史が感じられます。金箔の中にワイナリーの景色そのものを修めたソーヴィニヨン・ブランのラベル(写真)は、中でも美しい輝きを放っています。900年以上も存在し続けるこじんまりとした山城、その下に広がる畑、はるか遠くにはアルザスを見据える、ワイナリーのテロワールが感じられる美しいラベルです。

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バーデン大公国の君主として、20世紀初頭までの約900年間に亘りバーデンの地を統治してきたロイヤル・ファミリー。
英国王室、スペイン王室、ギリシャ王族、モナコ公国などヨーロッパの王族と姻戚関係にあり、君主としての役割を終えた現在でも人々に尊敬の念とともに、大変愛されているファミリーです。
1960年代以降衰退した一族のワイン造りを復活させたのが現当主ベルナール殿下。
現在は所有する城の一部を大学として開放する一方、3つの城でそれぞれのテロワールを活かしたワイン造りを行っています。中でもシュタウフェンベルク城の1000年の歴史を持つ畑は圧巻。一族の誇りと象徴です。
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