ブルゴーニュのドメーヌが新大陸へ進出するのは、大変めずらしいことです。しかもドルーアンは、それまで無名だったオレゴンを選んだのですから、当時は大変な話題をよびました。ドルーアンをオレゴンに進出させた大きなきっかけは、1979年のパリでの比較試飲会でした。
この時、トップになったのはドルーアンだったが、オレゴンのピノ・ノワールが3位になった。この結果に納得いかなかった当主のドルーアンは、ボーヌでもう一度ブラインド・テストをやりなおした。ところが、結果を見ると、第一位はドルーアンのシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ61年だったが、第二位はやはりオレゴンのピノ・ノワールワインだったのである。(中略)現在すでにかなりの品質のものをだすようになっている。ブドウの樹齢が高くなったら、これからどうなるか興味はつきない。
(ワイン王国No.9「ピノ・ノワール物語 推薦10本の極上ピノ・ノワール」山本博著より抜粋
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